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【第2話】社内分裂の危機?/
ME Group創業時の苦悩を暴露

  • ME Group

2024.07.26

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首都圏を中心に住まいのトータルサポートを展開するME Groupは、社員数600名・社数20社・取扱高638億円を誇る不動産売買をメインとしたグループ企業です。
今回もME Groupの経営者である佐々木会長のインタビュー記事をお届けします。本日は佐々木会長の会社員時代のエピソードや、創業間もないグループを襲った社内分裂騒動の真相についてお聞きしています。

“不動産会社の起業”その裏に隠された佐々木会長の経験や想いを知る。

21歳で憧れだった不動産業界へ転職されたと思いますが、
不動産業の実態はいかがでしたでしょうか?

不動産会社の起業について想い

「売るぞー!」って意気込んで入社してみたものの全然売れなかったんですよ。
社会人経験もない21歳の若者が、契約を取れるもんじゃないですよね。
何度、いや何百回「辞めよう」と思ったことか…。
お金も全然なかったから、お昼は家で炊いた白いご飯を持って行ってね。それを食べていると先輩が、おかずを分けてくれるんですよ…本当に人に恵まれました。

不動産業界に就職して初めての、成約経験を教えて下さい。

嬉しすぎてよく覚えてないんですよね…お客さんがすごく喜んでくれてるあの顔だけは、思い出せるんですけどね。

それほどに全力だったのですね。
そこからさらに転職をされた理由は何だったのでしょうか?

1社目には数年務めていたのですが、あるとき「自分ってどれぐらいの力があるのか試してみたい」と思ったんですよね。なので数百人規模の会社に転職をしました。
その中で持ち前の“行動力とパワー”を活かして、25歳のときに管理職に選出されたんですよね。当時は1番若かったです。そこから5年間、部下をまとめて管理職としてやったわけなんですけど…自分の時間が全く取れなくて、毎日残業を求められていくうちに心の“ゆとり”を失っていきました。同じ会社の人達もみんな辞めていき、新しい人が入ってもその繰り返しでした。

不動産購入についての連想

当時、有給休暇は取得できていたのでしょうか?

私は20代、1日も有給休暇を取ってないですね。
「有給休暇」ってそもそも会社にあるべきはずなのに、その言葉自体が存在しないんです。「長く働けば、成約が生まれるんじゃないの?」という考え方で、営業成績を上げるために根性論を振りかざして来るんです。でも私は考え方が真逆でしたね。
短時間で集中してやって疲れを取って、次の日会社に行ったほうがいいんじゃないかって。「ヘトヘトになっている人から家を紹介されたお客さん、どういう風に感じているのか?本当に幸せになれるのかな…?自分も含めてこれでいいんだろうか?」と考えるようになりましたね。考えていく中で「だったら自分で働きやすい会社、作ってみようかな」と考えに辿り着いたんです。

働く中で感じた違和感がきっかけで、会社の設立を決意されたんですね。創業資金はどのように集めたのでしょうか?

「なんとか自分で資金を作ろう」と考えて2年間。遊びをピタッと止めて、資金作りに励みました。車やバイクも売ったし、持っていた貴金属類も全部売って資金を集めたって感じですね。

ズバリ!金額はいくらだったのでしょう?

1,500万です(笑)それも全額自己資金です。結構大きい額ですが、全て自分で用意しましたね。

佐々木会長の背中を押した“小柳社長の何気ない一言”

ここでMEGroupの代表取締役社長を務める小柳社長も交えて、
佐々木会長の独立についてお話しを伺いました。

小柳:佐々木会長は元々考えてたんですよね、独立しようって。

佐々木:中学のときから社長になりたかったからね。そういえば…契約が決まって、寿司屋で乾杯してたときだよね。

小柳:ええ、そうでした。

佐々木:小柳さんがポロっと「独立とかしないんですか」って言ったんだよ。
でもやっぱり自分で始めるとなるとビビるよ…。仕事はバッチリ覚えたから業務的なものは問題ないんだけど、出だしでつまづくと手持ち資金が枯渇したらアウトだから。出だしの難しさってそこにあるよね…。

ME Groupを起業するきっかけ

一筋縄ではいかない、会社経営

実際の会社経営はいかがでしたでしょうか?

会社経営の難しさ

始めてみたら、資金の部分については最初からうまく回りました。
でもね…開業したはいいものの今度は強敵と戦わなきゃいけないわけですよ。 「うちがアリで、向こうがゾウ。」それぐらいの違いがあったかな。

アリとゾウ…競合他社との勝負は、起業において大変なポイントですよね。

やっぱり彼らとお客さんを取り合うと負けるんですよね。家を買うときって、会社が今までがどう歩んできたか気になるじゃないですか…“今開業した会社”ですよってなると信用の問題もあって、なかなか堪えますよね。 だから最初はもう負けっぱなしでした。

どのような戦略で勝負していたのでしょうか?

“これはどうにかしないと”と思い、「じゃあ3回に1回勝とう」と思ったんです。 でもどうやって勝つか…彼らと同じ仕事の仕方をしていたら負けるので、仕事の量を3倍に増やしました。そうやって数でカバーしてましたね。

ME Group創業当時の回想

創業ストーリーに欠かせない「2つのベンチ」

なにやら「“埼玉県大宮公園”に集合!」とのことで行ってみることに。
大宮公園は、佐々木会長の思い出の公園なのでしょうか?

妻と結婚した時、初めて住んだのが大宮だったんです。
休日のたびに妻がお弁当を作ってくれて、ビールを持ってよくここへ来たんですよ。

創業ストーリーに欠かせない「希望のベンチ」

どのような話をしていたのでしょうか?

未来のことばかり語っていたなあ…これは「希望のベンチ」。会社をこうしたい、ああしたい。そんな話をしていたんだけど、奥さんが聞き上手で色々聞いてくれるんですよね。そうすると話が止まらなくなっちゃって(笑)あ…そこ見える?あのベンチ。あそこは思い出したくない“ベンチ”なんだよね…。

創業ストーリーに欠かせない「涙のベンチ」

嫌な思い出でしょうか?

そうですね。ちょっと胸が苦しくなっちゃうんだけどさぁ「涙のベンチ」。
やっぱり俺座れない…ここは座りたくないわ。会社で社員同士が仲たがいして、分裂したんですよね。
最初は自分1人でみんなの面倒を見ていたけれど、会社って人が増えると組織化しなくちゃいけない。だから管理職を置いて、組織作りに励んでいました。それでちょっと距離が離れちゃったのかな…。会社の至らないところを指摘してくる連中がいて。会社が嫌だったら、ただ単に辞めていくものかと思ってたんですよね。だけど彼らは、会社に仕返しを企てた。

ME Groupの社内分裂騒動について

どんな仕返しだったのでしょうか?

不動産業って免許をいくつか取って営業するのですが、そこに「会社はこんな法を犯しています」という密告ですね。大事には至らなかったけど、精神的にやられました…。
毎日家に帰って、妻の前で泣いてましたね。妻が必死に励ましてくれたから、なんとか会社には行けたけど…社内の空気はピリピリで誰も話さないんです。あのみんなの笑顔はどこ行っちゃったんだろうって思って。私に対する怒りを直接ぶつけられないから、社員同士で揉め始めたんだと思います。

起業の大変さを痛感した“社内分裂騒動”

どのようにして解決したのでしょうか?

全員を集めて謝りましたね。
一旦会社を解散させることも考えました。でも謝るだけじゃ前に進めない…だから、自分の目指すビジョンを、みんなの前で熱く語りました。「みんなついて来てくれるか?」といったら頷いてくれて、結局そこで決着がつきましたね。辞めていく者も数名いましたが、辞めていった連中は、会社に反撃を企てた首謀者たちでした。

首謀者たちからの嫌がらせはありましたか?

私に直接何かを言うことはできなかったんだと思います。
私は彼らを責めません、なぜなら原因は私にあるので…。
痛い勉強でしたが、あれを乗り越えたから自分も強くなれたんだと思います。さあ次へ行こうか…!

ME Groupの社内分裂騒動の解決方法について

社内分裂騒動は悪いことばかりではなかった⁉

悪いことばかりではなかったME Groupの社内分裂騒動

小柳社長にも社内分裂騒動について振り返って頂きました。

当時の反省点としては、私が一番問題があって。真ん中に私が全部入って、「こういうことがあったら、こうなりました」とただ報告をするだけだったんですよ。やっぱり真ん中に挟まっている人が、どちらの立場なのかを考えると「でも社長の気持ちはこうだから」とうまく話してあげるとか、中盤になってくれる人がいなかったんですよね…。そこはうまく私ができなかったのは、あったんですけど。

社内分裂事件を振り返って今思うことを教えて下さい。

多かれ少なかれ企業がそのくらいの規模のときには、必ずそういう問題は起きるっていうのは今では分かりますね。福利厚生が…とかそういうのが問題ではなく。やっぱ鍛えられましたよね。精神力が鍛えられたので、今は何があっても大体へこたれなくなりましたから、社内分裂事件がなかったら、強くはなれなかったですね。

いかがでしたでしょうか。
佐々木会長の会社員時代のエピソードや、社内分裂騒動の真相をご紹介しました。
本インタビュー記事はME GroupのYouTubeでも公開しておりますので、ぜひチェックしてみて下さい。また「佐々木会長・密着インタビュー記事」の第3話を、近日中に公開する予定です。第3話では再出発したME Groupに、新たな試練が襲いかかる⁉超実力経営者・佐々木会長が味わった、人生最大のピンチについてお聞きしています。乞うご期待下さい。

本日の格言

「2人から600人企業に育てた超実力経営者」佐々木会長の格言集より、会長が厳選した格言の一つをご紹介します。「本日の格言」では、佐々木会長が大切にしている心構えや価値観を垣間見ることができます。

超実力経営者・佐々木会長の本日の格言 三流は、「失敗」もなければ「自慢」もない。
二流は、いつも決まって「自慢話」。
一流は、「過去」を捨て「未来」に生きる。

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